4SL-060

4SL-060を組み立てる際は、まず導波アームに導波素子(おねじ側)を上から差し込み、続けて下側からエレメントリング、そして導波素子(めねじ側)の順で取り付けてください。その際は、必ず説明書に記載された指定のトルク値を優先し、過不足のない適正な締付を行うことが重要です。組み立て後に識別シールの表示位置が完全に一致しない場合がありますが、性能に影響はなく、使用上問題ありません。次に、付属の六角穴付止めねじを使用し、説明書の指示に従ったトルク値でしっかりと締め付けて固定します。導波アームを本体ベースに差し込んだら、こちらも付属の六角ボルトセットで固定し、指定トルクで締め付けてください。同様の手順で、反射素子と反射アームの取り付けも行ってください。

設置作業においては、別売りの取付金具を用いてアンテナをマストにしっかりと固定することから始めます。続けて、防水筒に同軸ケーブルを通したうえで、アンテナの接栓に確実に接続してください。接栓部には、雨水の侵入を防ぎ、通信性能を長期的に維持するため、自己融着テープを丁寧に巻いたうえで、さらにビニールテープを重ねて巻き、防水処理を徹底してください。なお、自己融着テープの使用にあたっては、必ずメーカーの取扱説明に従ってください。防水筒はアンテナ本体にねじ込むように取り付け、フライヤー等の工具を使用して増し締めし、確実に固定してください。作業の最後に、同軸ケーブルをケーブルクリップでしっかりと固定しますが、ケーブルの断線や損傷を防ぐために、マストに取り付ける際には1巻きさせる、または少したるみを持たせるなどの余裕を持たせるようにしてください。

4SL-060を取り付ける際には、アンテナの性能を十分に発揮させるためにも、しっかりと固定されたマスト、具体的にはパンザーマストや鋼管柱などに確実に設置してください。設置場所としては、周囲に電波の干渉となる障害物がなく、できるだけ高所に垂直な状態で取り付けることが重要です。また、安全対策として、アンテナは必ず避雷針の保護範囲内に設置してください。さらに、4SL-060に接続する同軸ケーブルについては、無理な曲げやねじれが加わらないよう注意してください。ケーブルに過剰な力が加わると、信号劣化や断線の原因となる恐れがあります。