トランシーバーを使うならレンタルそれとも購入?価格を比較して決めよう
目次
トランシーバーを使用する予定があって準備しなければならない場合には、購入を検討する企業が多いでしょう。
しかし、トランシーバーをレンタルできるサービスもあります。トランシーバーの使用目的や状況などによっては、購入よりもレンタルの方があっていることもあるかもしれません。購入とレンタルの価格なども考慮した上でどちらにするか検討したいところです。
本記事では、トランシーバーの購入価格とレンタル価格を比較しながら、どちらが良いのか考察していきます。
トランシーバーとは
トランシーバーは、離れた距離にいる人同士が音声やりとりできる通信機器です。無線機やインカムなども、呼び方が違うだけで基本的にはトランシーバーと同じものを指します。
トランシーバーは携帯電話とは違い、基地局を経由することはありません。通信相手のトランシーバーと自分のトランシーバーが直接つながって通信する仕組みです。通信を開始するときには、携帯電話のように電話番号を指定して発信し、相手が受電するという手順を踏む必要はありません。ボタンを押せば瞬時につながり、相手が受電しなくてもこちらで喋った声が相手のトランシーバーから発せられます。
また、基地局を経由しないことから、山奥で携帯電話の電波が届かない場所や、災害時などでも使用できます。ただし、トランシーバーの中でもIP無線機の場合には携帯電話と同様に、基地局につながる環境でないと使用できません。
レンタルと購入の使い分け方
トランシーバーの購入とレンタルはどう使い分ければいいのか見ていきましょう。
レンタルがおすすめなのは?
トランシーバーを使用するのがそのとき限りで、継続的に使う予定がないなら、レンタルの方がおすすめです。また、継続的に使用しても、使用頻度が低い場合にもレンタルの方が合っているでしょう。
用途に合う機種が分からない場合や使用環境が頻繁に変わるような場合も、レンタルを利用するのが便利です。
購入がおすすめなのは?
トランシーバーの用途がはっきりと決まっており、同じ環境で長期間継続使用するなら、購入がおすすめです。購入の際には、まとまった金額を支払うことになりますが、トータルで見れば、レンタルより安く済みます。
トランシーバーの種類と購入・レンタル価格の目安
トランシーバーの種類ごとに、購入価格とレンタル価格の目安を見ていきましょう。
特定小電力トランシーバー
特定小電力トランシーバーは、近距離通信用のトランシーバーで、名称通り消費電力が小さいのが特徴です。主に、建設現場や小規模なイベント会場などでの使用に向いているでしょう。
特定小電力トランシーバーの購入価格の目安は1台1万~3万円程度です。レンタル価格は1泊2日で1,300円程度を目安にするといいでしょう。
デジタル簡易無線機
デジタル簡易無線機は、主に中距離用に使用されるトランシーバーです。特定小電力トランシーバーと比べると、消費電力はやや大きめで価格も全体的に高めの傾向にあります。主に規模の大きなイベント会場などで使用されるケースが多いです。概ね200メートル以上の距離で通信する場合や、障害物が多い場所で通信する場合には、デジタル簡易無線が合っているでしょう。
デジタル簡易無線の購入価格は1台で3万~5万円程度です。レンタル価格は1泊2日2,000円程度を目安にするといいでしょう。また、デジタル簡易無線を購入して使用する場合には免許が必要ですが、レンタルで使用するなら免許不要です。
IP無線機
IP無線機は携帯電話と同じ電波を使用して通信する無線機です。携帯電話が使える場所なら、全国どこででも通信できます。例えば、北海道と九州のようにかなり距離が離れていても問題ありません。ただし、携帯電話の電波が届かない山間部などでは使用できないため注意しましょう。
IP無線機の購入価格の目安は、1台6万~10万円程度と高めです。レンタル価格は1泊2日で3,000円程度を目安にするといいでしょう。
トランシーバーをレンタルで利用するメリット
トランシーバーをレンタルで利用する際には、次のようなメリットがあります。
価格が安い
レンタルを利用すれば、安い価格でトランシーバーを使用できるのがメリットです。トランシーバーを購入する際には、まとまった金額の支出を伴いますが、レンタルなら小さな支出で済みます。
予定外の出来事でトランシーバーが必要になったときでも、レンタルなら対応しやすいでしょう。
メンテナンス不要
トランシーバーで安定的に通信できるようにするためには、定期的にメンテナンスを行わなければなりません。メンテナンスをしないで使用していると、通信が不安定になったりつながらなくなったりする可能性があります。マイクを接続している場合には、マイクスポンジの交換も必要でしょう。
その点、レンタルでトランシーバーを使用するなら、メンテナンスは不要です。レンタルを開始する際には、メンテナンス済みの状態で貸し出されます。そして、返却後はレンタル業者の方でメンテナンスを行います。
免許不要
トランシーバーの中でも、デジタル簡易無線を使用する際には免許が必要です。そのため、デジタル簡易無線を購入して使用するなら、免許も取得しなければなりません。時間と手間がかかります。
レンタルの場合には、レンタル業者の方で免許を取得しているのが一般的です。そのため、レンタルで利用する側は免許を取得していなくても問題ありません。免許取得の手間と費用をかけずにデジタル簡易無線を使用できます。
毎回機種を選べる
トランシーバーをレンタルする際には、毎回機種を選べるのもメリットです。機種選びで失敗してしまっても、次回は別の機種を選べるため、さほど気になりません。もちろん、用途によく合う機種のトランシーバーを見つけたら、次回も同じ機種をレンタルできます。
また、毎回機種を選べれば、用途や使用環境が変わったときにも対応しやすいでしょう。
これに対して、トランシーバーを購入した場合には、同じ機種をずっと使用し続けることになります。そのため、機種選びで失敗したときのリスクが大きいです。トランシーバーを長期間継続して使用する場合でも、最初はレンタルを利用してみるのがいいかもしれません。レンタルで用途に合う機種を見つけてから購入すれば、機種選びで失敗するリスクがなくなります。
レンタル会社選びのポイント
トランシーバーのレンタルを利用する際には、レンタル会社選びが重要です。どのレンタル業者を選べばいいか迷ったら、次のような点をチェックしてみましょう。
レンタル価格
まずチェックしておきたいのはレンタル価格です。ただ、機種によっては機能が豊富だったり性能が高かったりしてレンタル価格が高い場合もあります。トランシーバーを初めて利用する人にとっては、業者のレンタル価格が高いのか、借りようとしている機種が高価なのか区別がつきにくいかもしれません。
そのため、レンタル価格が高いと思ったら、同じ機種のトランシーバーを別の業者でも取り扱っていないか確認してみましょう。複数の業者で同じ機種のトランシーバーのレンタル価格を見てみれば、高いのか安いのか把握できます。そして、できるだけ安く利用できるところを探しましょう。
取り扱い機種
取り扱っているトランシーバーの機種が多いレンタル業者もあれば、少なめのレンタル業者もあります。業者選びで迷ったら、取り扱い機種が豊富なところを選ぶのがおすすめです。
取り扱い機種が豊富な業者なら、用途に合う機種のトランシーバーが見つかりやすいでしょう。
また、取り扱い機種が豊富な業者のスタッフは、それだけ多くの機種のメンテナンスを行っています。そのため、スタッフの知識や技術力の面でも取り扱い機種が豊富なところの方が信頼できるでしょう。
実績
トランシーバーのレンタル業者の中には、対応があまり良くない業者も存在します。そのような業者と優良業者を見分ける際に、チェックしておきたいのが実績です。優良業者であれば、多くの企業が利用します。継続的に繰り返し利用する企業も多いです。逆に、対応が良くない業者を利用してしまった場合には、次も利用しようとはしないでしょう。
そのため、実績が豊富な業者なら優良業者の可能性が高いといえます。実績重視で選べば、対応が良くない業者はほぼ避けられるでしょう。
トランシーバーをレンタルするときの流れ
トランシーバーをレンタルするときの流れについて見ていきましょう。
レンタル業者と機種の選定
まず前章で紹介したポイントを押さえた上で、業者を選びましょう。
それからレンタルしたい機種と数量を決めた上で、業者に問い合わせます。機種選びで迷っているときなどには、問い合わせをして相談する形でも問題ありません。用途や使用環境、予算などを伝えると最適な機種を提案してもらえます。
見積もりから契約まで
機種や数量、レンタル期間などが明確に決まると、見積もりを出してもらえるので、内容や金額を確認しましょう。特に問題がなければ契約を決めます。もし、見積もりの内容や金額に疑問点がある場合には、契約前に質問して解決しておきましょう。
無線機が届いてから返却まで
契約手続きが済むと、レンタル開始日にトランシーバーが届けられて、セッティングや使い方の説明などを行ってくれます。そして、実際に使用した後は期日まで返却するという流れです。
返却方法は業者によって異なるため事前に確認しておきましょう。宅配便を利用する場合には、発送日や送料の負担などについての確認も必要です。
まとめ
トランシーバーのレンタル価格は、安価な機種だと1泊2日で1,300円程度、高価な機種なら3,000円程度です。レンタルなら免許が必要な機種でも免許なしで使用できます。メンテナンスなども自社で行う必要はありません。長期間利用する予定でないなら、レンタルが便利でお得です。
トランシーバーが一時的に必要になったときには、購入よりもレンタルでの利用を検討してみましょう。
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